2010年02月10日
ミラノロータリークラブにて、イタリア世界遺産、イタリア食文化について講演!
みなさん、こんにちは!
去年の9月、日本に帰国する直前に当時住んでいたオランダ、アムステルダムからミラノに数日間行きました。
ミラノのロータリークラブの1つ、Milano Settimo(ミラノ・セッティモ)に招待され、ロータリークラブ会員50人くらいの前で約1時間講演をしてきたのです!!!
突然話を進めると何だかわからないと思いますので背景を簡単に説明します。まず、メルマガ「3分で読める!イタリア最新ビジネス・ニュース」でもおなじみ、ミラノ在住のムッチーナさんは以前からの友人です。彼女の旦那さん、Giuseppeさんは弁護士!そして彼はミラノのロータリークラブの会員です。彼は以前から私がイタリアの世界遺産めぐりやレストランめぐり、観光地巡りをしてそれをブログにアップしていることを知っていて、ロータリークラブ会員に宣伝してくれたのです。そして、ロータリークラブ内で、「面白い日本人がいるから呼んで、ロータリークラブの会合の時に講演してもらおう!」ということになったのだそうです。
そして、ムッチーナさんから去年6月に連絡があり、9月中旬に講演の依頼をされました。その2週間後には日本に完全帰国することになっていたのでブログを頑張ってきた区切りとして、講演を承諾しました。その時はアムステルダムに住んでいたのですが、アムスからの往復の航空券もプレゼントしてくれるということでびっくり!
★みなさん、ロータリークラブはご存知ですか?Wikipediaによると、ロータリークラブ(Rotary Club)は、国際的な社会奉仕連合団体で、世界中に3万以上もあります。東京にもロータリークラブはたくさんありますよ!ロータリークラブとかライオンズクラブとかありますよね。社会的に地位のある方たちが集まり、お金を出し合って社会貢献をしたりしてます。
ちなみに今回招待してくれたのは、ミラノのロータリークラブの1つ、Milano Settimo(ミラノ・セッティモ)というロータリークラブです。医者、弁護士の方が多いようです。中にはカンティーナ、ぶどう畑を持っている人もいるようです!すごい!
というわけでこんな場違いな私がミラノで講演してきましたよ!もちろん、日本語で!イタリア語訳は全てムッチーナさんにお願いしました。
会場はミラノのど真ん中です。Duomo(ドゥオーモ)の裏手に、フェラーリショップがあるのをご存じですか?
これです。ミラノに来る観光客が必ずといっていいほど来る場所です。
この建物、実は内部は宮殿のようになっていて、ロータリークラブが200年ほど前にここを買い取ったのだそうですよ!
建物の右わきを行くと大きな扉の入口があります。
扉をはいると中庭があり、入口にはドアボーイがいて中に入れてくれました。
歴史を感じさせる雰囲気ですね。
私は時間を間違えていて既に遅刻。急いで階段を上って会場に向かいました。
それにしても素晴らしい建物です。
会場の部屋に到着!実はこの写真、みんなが帰って荷物を取りに来た時、誰もいないところを撮ったところ。実際着いた時にはすでに50人くらいはいらっしゃったと思います。
これがロータリークラブのシンボルマーク!見たことあるでしょう!!
私は今回主役ということで、一番奥の真ん中、ロータリークラブのプレジデントと在ミラノ日本主席領事の間に座りました。
普段ミラノ領事館に行っても会えない人と隣に座れて驚きました。そしてかなり緊張しました。
さらにこの日はイタリア世界遺産会長も来ているということでした。お医者さん、弁護士、大使など、私のような一般サラリーマンが普通会えない人たちが50人くらいいました。こんな人たちの前で講演って、、、、と緊張してきました。
20時半スタート!会合の前にまずは食事会です。いろいろと準備などでちゃんと食べられませんでした。他にもドルチェも出たと思いますがあまり覚えてません。
21時過ぎ、いよいよ出番です。
始まるとさほど緊張はしませんでした。
というのも、講演自体は、私が日本語で話す、その後それをムッチーナさんがイタリア語訳で話す、というのを交互に繰り返します。
少し私の日本人の友人を呼びましたが、ほとんど全員がイタリア人!ということは私の講演より、ムッチーナさんの話を聞いている訳で、、、、そう思うと緊張しなくて済みました。
このムッチーナさんによるイタリア語訳が本当に素晴らしく、後から絶賛されていました。しかも私は原稿なしで資料を見ながら話していたので、ムッチーナさんは私の言葉を聞いて、その場で訳していたんです。ほんとうにすごいです、どうもありがとうございました!原稿作っていかなくてムッチャンごめんね。
ちなみに今回の講演のタイトルは以下の通り。
Viaggio attraverso i patrimoni dell'Unesco, l'Italia vista da un Giapponese
ユネスコ世界遺産の旅〜日本人青年から見たイタリア
これもムッチーナさんがつけてくれたタイトルです。
発表はパワーポイントで26ページ、質問対策の予備資料が8ページ。これを数日で作ったので2晩ほとんど寝てない状態でした。自分としては結構いいものが出来たと思ってます。
発表内容は、大きく分けて2つ。1つはイタリア世界遺産について、もう1つはミラノにある美味しいイタリアンレストランの紹介、ミラノにある和食レストランの紹介です。レストランについては、別資料としてみなさんに一覧表を配布しました。
さらに発表内容について書きます。
まずはイタリア世界遺産についてです。まず世界遺産って何?という定義から説明しました。そして世界遺産の多い国ランキングを発表!第3位は世界遺産が38か所ある中国、2位は41か所あるスペイン、そしてダントツトップは45個所もあるイタリアです!ここでみんな拍手喝さいとなりました。
さらに州別の世界遺産の個数ランキングでは、シチリア州、カンパーニャ州が同じで5か所、トップはロンバルディア州とトスカーナ州でそれぞれ6か所です。トスカーナは世界遺産が多いイメージがあって納得ですが、ロンバルディア州にも6個もあるっていうのが意外だと思います。
さらに日本の世界遺産14個をざっと紹介。そして私が世界遺産45個所を回った日程をグラフにして紹介しました。約3年で45個所!もれなく回るのは非常に苦労しました。苦労話の1つとして、普通の土日に朝3時起きして、ナポリに飛び、ナポリ空港からレンタカーで「パエストゥムとヴェリアの古代遺跡群を含むチレントとディアノ渓谷国立公園とパドゥーラのカルトジオ修道院」に行き、1泊して日曜夜遅くに帰ったことを紹介しました。みんなそこまでした全ての世界遺産を回ったことに驚いていました。
そして次に、45個所の世界遺産の中で私がどこが好きなのか?についての発表です。これは非常に難しいのですが、私はイタリアのきれいな海が大好きなので、「チンクエテッレ(Cinque Terre )」、「アマルフィ(Amalfi)」、「エオリア諸島」の3つにしました。
そしてせっかくなので、イタリア世界遺産について改善した方がいいなあ、と思っていることを思い切って発表しました。フィレンツェ、ローマ、ヴェネチア、ナポリなどは町自体が世界遺産です。これらはツアーもあり、ガイドブックにも載っていて何の問題もありませんが、一部の世界遺産は調べても情報がほとんどなく、また行ってみてもよくわからなかったというのもあるのです。
そこで、無名で情報がないけど行ってみたらガイドや説明が詳しくてよかったところ(1から3)と、行っても結局説明がなくよくわからないまま終わってしまったところ(4から6)について説明しました。以下の通りです。
ガイドや説明があって分かりやすい例
1.Crespi d'Adda
2.Zona Archeologica e Basilica Patriarcale di Aquileia
3.Su Nuraxi di Barumini
ガイドや説明がなく分かりにくい例
4.Centro storico della citta di Pienza
5.Parco Nazionale del Cilento e Vallo di Diano con i
siti archeologici di Paestum e Velia e la Certosa di Padula
6.Castel del Monte
この4,5,6について改善すると観光客がもっと増えるし、行った人たちも満足できますよ!という提案です。この提案で改善してくれるとうれしいなあ!
世界遺産についての発表がほとんどで、イタリアレストラン、和食レストランの紹介は1ページずつにしました。残りのリストは配布したので問題ない、ということで。ここにいらっしゃる方たちは美味しいところはよくご存じなので、イタリアレストランよりも「ミラノにあるおいしい和食レストラン」に興味があったようでした。
美味しい和食レストラン、6軒について紹介しましたよ!
1.O-ma-ca-se
2.Osaka
3.Endo Tomoyoshi
4.Yoshi
5.Higuma
6.Poporo-ya
私は「スシテカ・おまかせ」が一番好きなので特に強調して宣伝しておきました。
最後のまとめは、
「私は2週間後に日本に完全帰国します。近い将来の夢は、今回の発表をまとめて本を出版したい!そして将来の夢は、いつかまたミラノに戻り、イタリア人と日本人のかけ橋となるようなことをしたい!」ということで締めくくりました。
というわけであっという間に1時間の講演が終了!
最後にプレジデントからお礼の言葉、そして全員からのメッセージが書かれたカードとガラス職人の手作りによる記念品をもらいました。これらは私の宝物となりました。今は川崎の自宅に飾ってあります。
というわけでロータリークラブの会合は終了!ほっとしたところで、プレジデントが特別にこの宮殿を案内してくれました。
とにかく広くてたくさんの部屋があってびっくりです。
ここはチェスやカードをするための部屋です。
入場料をとったらきっとたくさんの観光客が来るんだろうなあ。本当にすごいです。右上は、フェンシングの間です。実際にここで練習しているのだそうですよ。
ここが一番感動しました!
ここは歴史的にもたくさんのVIP、有名人が訪れています。
ハプスブルグ家、エリーザベト (オーストリア皇后)、通称シシーも来たのだそうですよ!
つい最近まで日本でハプスブルグ家の美術展をやっていたので、テレビ等で見た方もいると思います。ダイエットやエステなど美を追求した方ですね。モーツアルトも来たと言っていたような気がします(違っているかもしれません)。
というわけで戻ってきました。
これがプレジデントが会合の始めに鳴らす鐘です。
日本のロータリークラブでは、ロータリーの歌を歌いますが、イタリアではそのような習慣はないようです。なくてよいと思います。
というわけであっという間に終了した感じですが、準備、練習などかなり大変でした。
でもやってよかった、非常に楽しく、とてもいい思い出になりました。
これがいただいたカード(中には全人のサイン入り)と、特製のガラス細工記念品です。
かなり気に入って毎日見てます。
このような機会を作ってくれたムッチーナさん、Giuseppeさんに深く感謝いたします。どうもありがとうございました!Grazie mille!!
そしていつもブログを見てくださる方達がいるから私も励みになってここまで頑張ってこれたと思います。読者のみなさまにもお礼を言いたいです。本当にどうもありがとうございました!
そしてみなさん、今後ともよろしくお願いいたします!
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この記事へのコメント
世界遺産を全部周ったことも。
非常に貴重な経験をされましたね。
またお会いしたときにも、詳しく聞かせてください。
→コメントどうもありがとうございます。
例の謝恩会は残念ながら出張で行けません。。。残念です、先生によろしくお伝えください。
また近々別件で飲みましょう!
今後ともよろしく!!
今朝はが降りましたよ。
講演、やはり上手く行ったようですね。相当な準備の賜物ですよ、これは。とにかく、おめでとうございます!
次の機会には、改善提案の一つに、ぜひ、「観光地のトイレをなんとかして欲しい」と一文入れてくれませんか?故障中のトイレもたくさんあるし、とにかく古くてもいいから、きれいに保ってほしいなぁといつも気になってます。これが、隣のスイスだともっときれいなんですけど。。。イタリアは観光地だから、こういうところが対外的に残念です。
→どうも、お久しぶりです!!
この記事は私の集大成の記事なのでコメントは非常にうれしいです、ありがとうございます。
プレゼン資料にはかなり力を入れました!!観光地のトイレ、確かにそうですね。
南ヨーロッパはトイレはないものだとあきらめてましたが確かに提案すべきことですね。
機会があったら提案してみます。
どうもありがとうございました。
Pavia僧院の改修工事は終わりましたでしょうか?あの荘厳なPavia僧院、そしてパヴィアの古い街並み、川、また行きたいなあ!